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    primal scream / give out but don't give up

    • 2009.03.21 Saturday
    • 11:21
    試聴

    たまに思い出して聴き返す。僕にとってプライマル・スクリームといえば本作なのです。なぜなら初めて聴いた彼らのアルバムであり、僕の音楽人生に於いて、いわゆるオルタナティブな音楽を聴くようになるきっかけとなった思い入れの深い一枚なのです。

    でもこのアルバムって、彼らのディスコグラフィの中では一般的に失敗作とされ、あまり評判が良くないのですね。ボビー自身も気に入っていないようで…。確かにこの頃の彼らはドラッグでヘロヘロ状態だったと聞きますし、あまり思い出したくない歴史なのかもしれませんが。それでも、当時まだヒットチャート周辺の音楽しか知らなかった僕にとってはこのアルバムは最高にファンキーでロッキンなものに映ったのです。「Jailbird」「Rocks」冒頭2曲の勢いにノックアウトされ、続く「(I'm Gonna) Cry Myself Blind」でセンチな気持ちに、「Funky Jam」でファンクを知り、「Struttin'」でエレクトリック・ジャムの洗礼を受けました。その他のどの曲も大好きで、ほんとうによく聴いた。そして今でもやっぱり好きです。

    メンフィスにて録音された本作は、プロデュースにトム・ダウド、ミックスにジョージ・クリントンやジョージ・ドラクリアスを迎えたプライマル流アメリカン・ルーツ・ミュージック探訪の旅。イギリスで生まれ育った彼らにとって、ロックンロールの聖地・ブルース発祥の地は憧れであったということでしょうか。いずれにしても、彼ららしいフェイクっぷりが発揮された作品に仕上がっていると思います。
    プライマルズといえば、作品ごとにコロコロと作風を変えるカメレオン体質が特徴でした。その核になっているのはもちろんボビー・ギレスピーの嗅覚。ボビー・ギレスピーって、ロックスターというタイプじゃないと思う。ロックファンなの。いち音楽ファンであるボビーが、次々に周りを巻き込んでおもしろい音楽を作っていく。常にメンバーが変遷するプライマル・スクリームとは、ボビーを中心とする音楽コミットなのであり、そのボビーの求心力がこのバンドの魅力なのではないかと。だから彼らの音楽的変遷って、流行とか戦略とか進化とは関係なくて、単に彼がその時に興味のあるもの、やりたいものをやってるだけなんですよね。アシッドハウスの洗礼を受けた『screamadelica』はもちろん、アメリカ南部への憧憬を描いた本作も、ダブに接近した『Vanishing Point』にしても。元来持っていた資質というよりも、今興味のあるものをその道のプロを巻き込んで一緒に作っちゃう、っていう。

    そしてここが重要なんですが、僕は、このバンドが徹底してフェイクであることに魅力を感じていたんだと思う。次から次へとあちこちに興味が移り、手を伸ばさないと気が済まない。本物に対する憧れの気持ちと、決して本物にはなれないというやるせなさ。そういう情けないところにこそシンパシーを感じていたんだと思う。だから僕は、ボビーのへなへなした声で歌われる感傷的なバラッドが大好きだったんです。そして彼らのディスコグラフィの中でもひときわ“借りて来た”感の強い本作が好きなのもきっとそういう理由なんです。僕自身がそういうタイプだから。


    ところで余談となりますが、『Xtrmntr』以降の彼らはちょっと雰囲気が変わります。いかにも本物のロックンロールバンド然としてくるのです。バキバキにビルドアップした『Xtrmntr』で自信を得たのか、それ以降は装備を外して、つまりフェイクを捨てて生身のストレートなロックを鳴らす道を選びました。それはそれで健全なんだけど、同時に彼らならではの魅力というものが無くなっているような気が僕はしています。

    Tracklist:
    1. Jailbird
    2. Rocks
    3. (I'm Gonna) Cry Myself Blind
    4. Funky Jam
    5. Big Jet Plane
    6. Free
    7. Call on Me
    8. Struttin'
    9. Sad and Blue
    10. Give out But Don't Give Up
    11. I'll Be There for You
    12. Everybody Needs Somebody

    primal scream / give out but don't give up に関する記事:
    レビュー:大貫憲章
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    レビュー:I Can Hear Music
    レビュー:Yokohama Beat Junkie

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    特集:bounce.com

    ブログ内検索:primal scream

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